ジジは彼女の祖母(私の母)には、月に何度も会っているが、祖父と曾祖母に会うのは久し振りだ。人見知りなのでどうかな?泣き出すのでは?と思ったが、彼女の小さい脳みそはしっかり覚えていたらしく、すんなり我が物顔で遊び出す。これまた再びホッとする。
ところで、この家に来るとジジが楽しみにしている物がある。リビングにある仕掛け時計だ。
定時になると小窓が開いて曲を奏で、小人を始めとした仕掛けが動き出す。曲はクラシックをメインに、8曲ほどが内蔵されているようだ。ジジは曲が耳に入ると遊んでいた手を止め、自分なりの「時計」のサインをしながらウットリと眺めている。以前使っていた時計が壊れたとはいえ、新しいこの時計を「ジジの為に買った」と豪語する母は、その様子を嬉しそうに眺めている。
とはいえ、嬉しそうなのは母だけではない。曲が鳴り出すと「あっ!」と言ってジジの方を見るのは父であり、母であり、そして私達夫婦だ。機から見ていると、まるで大人の方がこの時計が楽しくてしょうがないように見える。「その時計を見て喜ぶジジ」を見て喜んでいるので、まぁ似たり寄ったりなのだが。
きっと時計の小人もニンマリしているに違いない。しばらくはこの仕掛け時計に、家族中が踊らされる日々が続きそうだ。
Mrs.セサミ


